鍼・・・古くは遣隋使(600年)や遣唐使により伝えられたといわれています。最初は尖った石を刺したりしていた。動物の骨を削って作った骨鍼や、竹でできた竹鍼が主流になり、安土桃山時代には金や銀の鍼を木槌でカンカン打ちこんでいました。江戸時代になり木の葉で管を使う、管鍼法という技法があみだされ、現在もこの管鍼法で施術される鍼師は9割をしめます。
一昔前(20年)くらい前までは、使い終わった銀鍼を、煮沸消毒や、オートクレーブという機械で高い圧力をかけ滅菌処理をしていました。
しかし、鍼についた血をそのままオートクレープで滅菌処理しても、固まった血の中に肝炎ウィルスやエイズウィルスは生存したままになり感染症の原因になっていました。一本一本使い終わった鍼についた血を綺麗に拭き取り滅菌処理をすれば完璧なのですが、何十本何百本と拭き取り処理するには相当の手間がかかりますし、鍼がどんどん劣化していきます。
そこで、現在は99.9%ステンレスで出来た使い捨ての鍼を使うようになりました。その結果、ここ数年の鍼による感染は0になり、安全な鍼が確立されました。
長さは5分から5寸までで、太さは霞鍼といわれる0.1ミリから。比較として採血用の注射針が0.7ミリで、輸血用の針が1.2ミリ、縫い針が1ミリで畳針が3ミリ。髪の毛が約0.1ミリなので、髪の毛と同じくらいの太さです。
使用する部位にもよりますが、長さは1寸で、太さは0.16ぐらいの鍼を使いますので痛みはほとんど感じません。